
漫画アプリ「ピッコマ」で連載中の「悪役のエンディングは死のみ」のあらすじと感想です。
プロローグを含む3話分を無料で読むことができます。
前回のあらすじはこちら。
カリストから逃げ出したあと、誰かにぶつかってしまったペネロペ。
『悪役のエンディングは死のみ 第16話』のあらすじ・ネタバレ
「離して!」逃げようともがきますがぶつかった男性は手を離してくれません。
「離してよ!なんで私が死ななきゃいけないの!?」
思わず叫んだペネロペを落ち着かせようと、男性はペネロペの両肩を掴んで顔を覗き込みました。
「レディー!大丈夫ですか?」
そこにいたのは頭上に好感度0%の表示がある攻略対象──
公爵で魔術師のヴィンター・ベルダンディでした。
「落ち着いて」
そう言いながらペネロペの手を取ります。
ペネロペはその手の暖かさで落ち着きを取り戻しました。
早く帰りたい…。
「大丈夫です。お見苦しいところをお見せしました。このことは忘れてください」
そういって立ち去ろうとすると今度は紳士的な態度で引き止められました。
「血が出ていますし顔色も悪い…医者に診てもらいましょう」
ペネロペがその提案を断ると、傷口を押さえておくようにと刺繍の入った白いハンカチを渡されました。
そっと受け取り礼を言います。
「ありがとうございます。お礼は今度必ず」
「礼はいりません。その代わり──」
今度お会いするときは
その美しい瞳に悲しみの色を浮かべないで
ヴィンターはそっとペネロペの涙を拭います。
好感度は何故か9%に上がっていました。
「お兄様。具合が悪いので先に失礼しても良いでしょうか」
パーティー会場に戻ったペネロペは兄デリックの元へ向かいます。
先程ヴィンターに貰ったハンカチで傷口を押さえていますが血がドレスを汚しています。
振り返ったデリックはその姿に目を見開きます。
「今すぐに」
ペネロペは言いかけましたが、そのまま気を失ってしまいました。
視界の隅に駆け寄ってくるデリックが見えました。
ペネロペは前世の夢を見ていました。
「おい本当に大丈夫なのか?俺らが殴ったってコイツの兄にバレたら…」
「知らねえの?コイツ家族に嫌われまくってるぞ」
傷だらけで横たわる前世のペネロペの横で誰かが離しています。
「お前みたいなゴミクズはうちの学校に似合わねえんだよ」
「でしゃばったらどうなるのかよ〜くわかったろ?」
暴言と笑い声。
ボロボロの姿で家に帰ると下の兄に呼び止められました。
「何があった?」
「転んだだけ。気にしないで」
「誰がこんな…」
「大したことじゃないよ」
「大したことじゃない?どう見ても…」
「大したことじゃないってば!お願いだから放っておいてよ!
構わないでよ!こっちも大人しくしてるんだからさ!
どうしていつもいつも…!」
泣き崩れる前世のペネロペ。
それを離れたところで見ている家族───
後日、仕返しをしてやったと伝えてくる兄に礼を言いながら、心の中では真逆のことを考えていました。
全部あんたのせいじゃない。
なんで私がお礼を言わなきゃなんないの?
───なんでまだ意識が戻らないんだ───
───皇太子だろうがなんだろうが───
怒鳴り声が聞こえて
「うるさい」
ペネロペは思わず口に出していました。
「おい、気がついた…」
誰かが寄ってきますが視界がぼやけてよく見えません。
きっとうちのバカ兄ね。
私、あんたが
…嫌い。
『悪役のエンディングは死のみ 第16話』の感想
前世と呼んでいるけれど前世でいいんだろうか。現実世界と呼んだ方がいいのかな。なんて迷いながら書いています。
なんにもしてないのに好感度が上がる謎の青年ヴィンター。謎すぎる。
もしかして血に興奮するタイプなんだろうか?
紳士な顔して鬼畜?それはそれでアリか?
今回のエピソードでは夢という形でペネロペの前世の記憶を知ることができました。
兄たちが何をしたのかは不明だけれど、兄のせいでいじめられていた様子。
女性が男性に暴行を伴ういじめを受けるってなかなかにクズな出来事ですよね。
でも兄はその仕返しをしたみたいなので、もしかしたらペネロペが思っていたより嫌われていなかったんじゃないかな〜と思ったりもします。
でも前世もゲーム内も、最初の頃にわかりやすく疎まれていたので矛盾していてよくわからないんですよね。
一体どういうことなのかな。
次のエピソードはこちら。
ここまで読んでくださってありがとうございます。次回もお楽しみに!